尾瀬には、いろいろな絶景があります。しかも、季節の移り変わりとともに、どんどん景色が変わっていくので何度行っても飽きずに楽しむことができます。
ただ、ごく稀にしか見られない現象や、幸運に恵まれないと出会えない景色もあります。そのひとつが、今回の”白い虹”ではないかと思います。
尾瀬ヶ原が霧に包まれた朝、その霧が晴れていくときに白い虹が現れることがあります。珍しい現象として、わりと知られていると思いますが、私はまだ一度しか出会ったことがありません。そのとき撮ったのが、今回の写真です。
尾瀬ヶ原の東端にある見晴(みはらし)の山小屋に泊まり、朝霧が漂う湿原の景色を撮りながら竜宮方向へ木道を歩いていると、突然、白い虹が現れました。その幸運に感謝しつつ、あわててシャッターを切りました。
ひとつ悔やまれるのは、そのとき十分な広角レンズを持っていなかったこと。尾瀬ヶ原の白い虹は意外に近く、しかも大きなものでした。もう少し余裕のある構図で撮影するには、かなり広角のレンズが必要です。
七色ではなく白い虹が現れる理由は、空気中の水滴の大きさの違いだそうです。雨や滝のしぶきは水滴が大きくて、そこに太陽光があたるとプリズムの原理で光が分解されて七色の虹になります。
一方、霧も空中に漂う水滴ですが、その粒が小さいため光が分解されず、あるいは人間の目には認識できず、白い虹になるといわれています。
なお、条件があえば尾瀬ヶ原以外でも白い虹を見ることができます。私は、岩木山の山頂でも白い虹を見たことがあります。ただ、意外に気づかない人が多いんですね。白い虹も奇跡の絶景のひとつだと思うので、見過ごすのはもったいないです。
撮影場所:尾瀬ヶ原
撮影日:2002/10/12
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