【今週の1枚】ニッコウキスゲ咲く尾瀬・大江湿原

“尾瀬”と聞いて、多くの人がイメージするのは尾瀬ヶ原だと思います。もう少し詳しい人だと「至仏山や燧ケ岳、尾瀬沼もあるよね」という感じでしょうか。

これら、すべて含めて”尾瀬”なのですが、実は他にも見どころがさくさんあります。

この写真の大江湿原(おおえしつげん)は、尾瀬沼の東側にある中規模の湿原です。尾瀬には、尾瀬ヶ原以外にも湿原があるんですね。

大江湿原は、尾瀬ヶ原に比べると小さいですが、それでもかなりの広さがあります。そして、この湿原の最大の魅力がニッコウキスゲの量と美しさです。

尾瀬の花というと、まず水芭蕉を思い浮かべる人が多いかと思います。水芭蕉が咲くのは5月末から6月初旬。実際には、その年の雪の量などによって開花時期が変わります。

そして、その後さまざまな種類の花が次々と咲いていきます。どんどん景色が変わるので、月に2~3回ずつ尾瀬に行っても飽きることがありません。

ニッコウキスゲが咲くのは、7月中旬から後半あたり。もちろん尾瀬ヶ原でも見られますが、特に多いのが大江湿原なんです。ニッコウキスゲが目当てなら、狙い目は大江湿原です。

以前は、尾瀬ヶ原でもニッコウキスゲがたくさん見られたのですが、鹿の食害で大幅に数を減らしてしまいました。一方、ネットで情報を見ると大江湿原では今もたくさん咲いているようです。

大江湿原への最短ルートは、福島県側の御池(みいけ)からシャトルバスで沼山峠(ぬまやまとうげ)へ。そこから歩いて1時間くらい。会津高原尾瀬口駅から沼山峠まで行くバスもあります。

群馬県側から入る場合は、鳩待峠(はとまちとうげ)ではなく大清水(おおしみず)へ。そこから歩いて3時間半くらいでしょうか。

鳩待峠から山ノ鼻へ下りて、下田代から上田代(見晴)まで尾瀬ヶ原を歩き、樹林帯を抜けて尾瀬沼へ。尾瀬沼の縁を巡って大江湿原へ行くルートはコースタイムで6時間半くらい。素晴らしいコースなのですが、ほぼ1日がかりと思った方がいいでしょう。

撮影場所:尾瀬・大江湿原
撮影日:2003/7/28


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