【今週の1枚】奥高尾から望む冬の丹沢

先週は、奥高尾・紅葉台から見た元旦の富士山を紹介しましたが、今週は同じ場所から見た丹沢(たんざわ)山塊です。やはり元旦に撮った写真ですが、撮影した年は違います。

丹沢山塊は、神奈川県の北西部に広がる山々の総称。主峰は丹沢山(たんざわさん)で日本百名山にも選ばれています。

しかし深田久弥は、「日本百名山の一つに丹沢山を取り上げたのは、個々の峰ではなく、(丹沢山塊)全体としての立派さからである」としています。実際、丹沢山はあまり目立ちません。山頂からの展望もイマイチです。

一方、最高峰の蛭ヶ岳(ひるがたけ)は展望が良くて何度も行きたくなります。あるいは、丹沢の南部にある塔ノ岳(とうのたけ)も展望が素晴らしい山です。そして、塔ノ岳から蛭ヶ岳へ縦走すると、途中で丹沢山を通過するといった位置関係になっています。

ただし、丹沢山塊を縦走する場合、普通は山中で一泊する必要があります。丹沢には通年営業の山小屋もあるので、冬でも登山を楽めます。とはいえ、冬は雪山装備が必要です。

丹沢や奥多摩など関東南部の山は、山頂部まで木があるし、何メートルもの積雪になることはありません。そもそも関東南部では、冬は乾燥した晴天が続きます。

しかし、ときどき冷たい雨が降り、ときには東京でも雪になります。そんなとき、丹沢や奥多摩の山々では雪が積もり、その雪は冬の間はあまり融けません。

そのため、山肌や登山道には雪があるのですが、冬枯れの木々があるため北アルプスのような真っ白な雪山ではない、そんな景色になります。

改めて今週の写真を見てもらうと、山の地肌は雪で白くなっていますが、尾根ごとに黒い筋が見えます。黒く見えるのが冬枯れした木々ですね。

丹沢は、近場でアイゼンを履いて歩くには絶好のゲレンデだと思います。なんて書いていますが、私は冬の奥多摩には何度か行っているのですが、冬の丹沢縦走はまだ実現していません。高尾山から眺めては「早く行きたいなぁ」と思いを馳せています。

冬の丹沢へ行かれる方は、くれぐれも冬山装備を忘れないでください。

撮影場所:奥高尾・紅葉台
撮影日:2004/1/1

ここへ行くのに最適な地図は、

[PR]この地図をAmazonで見る。

※このサイトには、Google AdSenseから配信された広告が表示されています。
※この記事には、アフィリエイト広告が含まれています。

奥高尾から望む元旦の富士【今週の1枚】奥高尾から望む元旦の富士

母子島遊水地から見た筑波山【今週の1枚】逆さ筑波山と朝日の絶景

関連記事

  1. たくさんの朔を伸ばす苔

    【今週の1枚】苔が生み出す神秘の絶景

    これまでも何度か「森の中の小さな絶景」として苔の写真を、このコーナーに掲載…

  2. 北八ツ・苔の森の絶景

    【今週の1枚】北八ツ・苔の森の絶景

    日本には苔(こけ)の名所がたくさんあります。そのなかでも"苔の森"というと…

  3. 丹沢山地の冬景色

    【今週の1枚】丹沢山地 冬景色

    奥多摩や丹沢など関東南部の山でも、たいてい冬には雪があります。といっても普…

  4. 火打山の中腹の天狗の庭

    【今週の1枚】初秋のキラメキ@火打山

    新潟県の南西部にある頸城山塊は、ユニークで魅力的な山が多いエリアです。その…

  5. 冬の奥多摩、海沢大滝

    【今週の1枚】初冬の滝はひっそり輝く

    今回の写真は、奥多摩の海沢(うなざわ)大滝です。撮影時期は12月中…

  6. 伊豆半島のヒメシャラ

    【今週の1枚】森の裸族

    今回の写真は、伊豆半島のヒメシャラの木です。2003年5月、私は伊…

  7. 笠ヶ岳から望む白山に沈む夕日

    【今週の1枚】笠ヶ岳から望む白山に沈む夕日

    今週の1枚は、笠ヶ岳の山頂で撮影した夕日の写真です。太陽の左側に山並みが見…

  8. 剱岳の上に広がる星空

    【今週の1枚】剱岳の上に広がる星空

    高い山は、星を見たり、星の写真を撮るのに適した場所です。空気が薄くて空に近…

おすすめ記事
  1. 鳥海山タイトル写真8
  2. 赤岳タイトル写真1
  3. 槍ヶ岳から見た山並
  4. 雨飾山の登山道
  5. 北岳タイトル写真5
  6. 剱岳タイトル写真4
  7. 槍ヶ岳タイトル写真4
  8. 奥穂高岳と涸沢岳
PAGE TOP