大菩薩嶺(だいぼさつれい)は、山梨県の北東部にある標高2057mの山。日本百名山のひとつです。
山が好きな人なら、「あ、あそこね」という感じかと思いますが、そうでもない人、あるいは読書が好きな人には『大菩薩峠』の方が有名かもしれません。
小説家・中里介山の長編歴史小説『大菩薩峠』は、この峠から物語が始まります。そして、大菩薩峠は今も実在して、大菩薩嶺登山の途中で立ち寄ることができます。峠には介山荘という山小屋があって宿泊も可能です。
さて大菩薩嶺ですが、日本百名山の中で私が最も多く訪れているのがこの山です。山頂を踏まなかったときもありますが、改めて確認したところ合計15回も行っていました。
単純に、行きやすいんですね。「しばらく山へ行っていない。でも今は、遠くへは行けないし…」といったとき、さっと行って来るのに最適な山なんです、私にとっては。
それでいて標高は2000m以上、眺望も抜群です。天気がいいと、甲府盆地の向こうに南アルプスが端から端まで見渡せるし富士山も見えます。ガスに包まれて展望がきかない日もありますが、そんなときは足元のお花畑を見ながら歩いていると「天国って、こんなところかも」なんて思ったりします。
私の定番コースは、まず車かバイクで上日川峠まで上がります。そこから大菩薩峠を目指して緩やかな登りを歩きます。峠から上は、笹原が広がるとても気持ちいい稜線を進んで雷岩へ。雷岩から10分ほどで山頂ですが、山頂は樹木に囲まれていて展望がありません。
雷岩に戻って、天気のいい日は大展望を楽しみます。その後、唐松尾根という急斜面を下って上日川峠まで合計4時間くらい。朝早く出ると、昼前に上日川峠に戻ってしまいます。そのため、山頂まで担ぎ上げた昼食を上日川峠まで下ってから食べることが多いです。
上日川峠にはロッジ長兵衛という宿があって、その道路を挟んだ向かいに小高いスペースがあります。ここが私のランチの定位置で、そこで撮った写真が今週の1枚「上日川峠のブナ」です。
実際にはブナだけでなく、おそらく樫か椎の木(植物に詳しくないので分からないのですが、いわゆるドングリを付ける類の樹木)もあって、季節ごとに気持ちいい空間を提供してくれています。
ランチといっても、ほぼコンビニおにぎりなのですが、こんな場所に座ってのんびりと過ごす時間を想像してみてください。
この写真を撮ったは、5月中旬。大菩薩嶺の上の方はまだまだ茶色が目立ちましたが、中腹(標高1580m)の上日川峠はすっかり新緑に包まれていました。秋には紅葉が美しいのですが、その写真はまた別の機会に。
上日川峠は、登山道を歩くことなく車で到達できるので「山に行ってみたいけど、登山はちょっと…」という人でも大丈夫。ただし、峠の両側ともカーブが続く山道です。特に北側、裂石温泉につながる道は細く、すれ違いが難しい箇所が多々あります。少し距離が長くなりますが南側から入る方がいいでしょう。
JR中央本線の甲斐大和駅からバスもありますが、土日祝日が中心の季節運行で便数が少ないので利用する際は事前に確認してください。
撮影場所:大菩薩嶺・上日川峠
撮影日:2018/5/16
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