【今週の1枚】野焼き跡に現れた白黒の絶景

前回に続いて、愛鷹山(あしたかやま)の写真です。前回は愛鷹連峰の南部で撮影した冬空でしたが、今回は北側の登山口近くで撮影した焼野原です。

前回も書いたように、いわゆる愛鷹山は複数のピークがある山塊で、愛鷹連峰と呼ばれることもあります。そして一般に「愛鷹山に登る」というと、まず目指すのは最高峰の越前岳(えちぜんだけ)でしょう。

その越前岳への最短かつ最もポピュラーなルートが、北側の十里木高原の登山口から直登するコースです。ところどころに展望スポットがあって、振り返ると目の前にドーンと富士山が見えます。

そんな十里木高原ですが、1月末に行ったら雪がありました。富士山の南側、温暖な静岡県で雪? という感じですが、やはり標高があるためか降るときは降るんですね。そういえば冬の愛鷹山では、たくさんの霜柱を見ることがよくあります。

さてこの日は、早朝から雪を踏みしめて越前岳に登り、昼過ぎに登山口の近くまで戻ってきました。すると、今回の写真のような不思議な光景が…。

この辺りでは、冬の間に枯れススキの野焼きを行うそうです。ネットで確認すると2月に行うことが多いようですが、早い年は1月、遅い年は3月ということもあるようです。

今回の写真を撮ったときは雪の下に黒い焼け跡が見えていたので、野焼きからあまり日が経っていなかったのでしょう。そこに雪が降って斜面が白くなり、焼け残ったススキの茎が逆光を受けて斜面に無数の短い影を落としていました。

野焼きの後の雪、そして逆光というタイミングが作り出した印象的な光景でした。

撮影場所:愛鷹山麓・十里木高原
撮影日:2024/1/29

ここへ行くのに最適な地図は、

[PR]この地図をAmazonで見る。

※このサイトには、Google AdSenseから配信された広告が表示されています。
※この記事には、アフィリエイト広告が含まれています。

冬晴れの愛鷹山【今週の1枚】冬晴れの愛鷹山

【今週の1枚】雪雲まとう丹沢山塊

関連記事

  1. 淡雪の高尾山

    【今週の1枚】淡雪の高尾山

    今回の写真は、ほんのり雪化粧した高尾山の景色です。高尾山は、東京・…

  2. 【今週の1枚】八幡平のドラゴンアイ

    今回の写真は、八幡平の名物"竜の目"です。5月末から6月初旬、里は…

  3. 月山から朝日連峰を遠望

    【今週の1枚】月山から朝日連峰を遠望する

    この写真は、月山の姥沢登山口からリフトを使わず牛首下へ歩いて登る途中で撮り…

  4. 北アルプスから遠望する朝富士

    【今週の1枚】北アルプスから遠望する朝富士

    この写真は、北アルプスのほぼ中央、水晶小屋の近くで撮影しました。画面の真ん…

  5. 冬の丹沢山塊

    【今週の1枚】奥高尾から望む冬の丹沢

    先週は、奥高尾・紅葉台から見た元旦の富士山を紹介しましたが、今週は同じ場所…

  6. 早春の西沢渓谷

    【今週の1枚】冬と春の狭間を写す

    この写真は、山梨県北部にある西沢渓谷の入口あたりで撮影しました。西…

  7. 早春の空気と白梅

    【今週の1枚】早春の空気と白梅

    今回の写真のテーマは、春の空気です。梅の花は、見えない主人公を引き…

  8. 三ツ峠山から見た夜明け前の富士山

    【今週の1枚】黎明の富士@三ツ峠山〈秋〉

    今回は、山梨県の三ツ峠(みつとうげ)山から見た夜明け前の富士山です。…

おすすめ記事
  1. 鳥海山タイトル写真8
  2. 赤岳タイトル写真1
  3. 槍ヶ岳から見た山並
  4. 雨飾山の登山道
  5. 北岳タイトル写真5
  6. 剱岳タイトル写真4
  7. 槍ヶ岳タイトル写真4
  8. 奥穂高岳と涸沢岳
PAGE TOP