絵画の技法に”空気遠近法”というものがあります。科学的には光の拡散など難しい話があるのですが、簡単にいうと近くの景色はクッキリ見えて遠くなるほど薄く見えるということです。そのように描くことで、絵の中で遠近感を表現できます。
これ、絵画だけじゃなく、写真に撮っても、実際に目で見ても、同じように遠くが薄くなります。というか本来、そのように見えるから絵画の技法として取り入れられたのでしょう。この現象は、昼間だけでなく夕暮れどきも同じです。
ということで、今回の1枚です。何でもない山並みに見えます。でも、夕方の光と空気遠近法によって、この景色を見るだけでセンチメンタルな気分になって、日本で山登りできる喜びが込み上げてきます。大袈裟ですか?
この写真は、丹沢山塊の最高峰、蛭ヶ岳の山頂で撮影しました。この写真のすぐ左側には富士山があります。でも敢えて、富士山を外した写真を選びました。誰でも分かる山が写っていると、それが主役になってしまうので。
でも実は、この写真の一番奥に見える山並は南アルプスです。中央やや左の三角山は日本で標高2位の北岳、その左は3位の間ノ岳です。中央やや右の三角山は甲斐駒ヶ岳です。
でも今回は、そういうことより手前の山から少しずつ色が変わる、その美しさを味わってほしいと思ってこの写真を選びました。
撮影場所:丹沢・蛭ヶ岳山頂
撮影日:2018/11/15
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