北アルプスの穂高連峰には、最高峰の奥穂高岳だけでなく前穂高岳や西穂高岳など複数のピークがあります。なかでも、私が好きなのが北穂高岳です。
北穂高岳は標高3106m、奥穂高岳に次いで穂高連峰の中で2番目の高さ(涸沢岳の最高地点を入れると3番目)です。北穂高岳には南峰と北峰があって、最高地点は南峰にあります。しかし現在、南峰は登山禁止。北峰が山頂とされています。
北峰の頂は少し広い広場のようになっていて、360度の素晴らしい展望を楽しむことができます。下記の記事を、ご覧になってみてください。
【北穂高岳】穂高連峰の北端で槍ヶ岳の絶景を眺める
今週の1枚は、この北穂高岳の北峰から見た南峰です。北峰の頂から南の方向を見ると、ギザギザした格好いい岩が見えます。
しかし、岩登り(ロッククライミング)に関心がない私は、これが南峰の頂だとは知りませんでした。何度か北穂高岳に登って写真を撮るうちに、やっと気づくことができました。ちなみに、この岩の右側の斜面は滝谷といって、日本を代表する岩登りの聖地のひとつだそうです。
この写真を撮ったのは、2017年9月28日(木)。このときは、25日(月)に上高地を出発して26日に槍ヶ岳へ。27日は南岳から大キレットを通過して北穂高岳に到着しました。しかし、朝から雲が多く、大キレットを超えるころはガス(霧)で視界が悪くなっていました。
そして翌28日、北穂高岳の山頂はガスに包まれて、ほとんど展望がありません。当初は、この日に下山する予定でしたが、北穂高小屋に逗留することに。長く退屈な1日を過ごしました。
ところが、午後になると少し空が明るくなってきました。そこで、カメラを持って何度か山頂へ行ったのですが、なかなか絶景に出会うことはできませんでした。
しかし午後3時過ぎ、強い風によってガスが吹き飛ばされて少しずつ周囲が見える瞬間が出てきました。そして、この写真を撮ったのが午後3時22分。ついに北穂の南峰が姿を現しました。その奥には、まるで後光のような青空が。
おそらく、この日、山頂以外は曇りがちながら青空が見えていたのでしょう。視界が悪くて展望が効かないのは山頂部だけだったのだと思います。山では、こうしたことが往々にしてあります。
そのため、山頂でガスが切れるのを待つと、このような印象的な景色に出会えることがあります。とはいえ私の経験では、その確率は低いように思います。この日も、朝から待って、ガスが切れ始めたのは午後3時過ぎだったし。
ちなみに、この後は順調に天気が回復して、翌朝は秋晴れのなか、気持ちよく涸沢に下りました。ところが、午前8時半ころになると奥穂高岳から涸沢岳、北穂高岳の稜線に雲がかかり始めて、そのスカイラインを見ることができなくなりました。そして、そのまま下山となりました。
ホント、絶景との出会いは一期一会だと改めて実感した山行でした。
撮影場所:北穂高岳の北峰山頂
撮影日:2017/9/28
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