前回に続いて、今回もネパールで撮影した写真を掲載します。首都・カトマンズのホテルで見た夕景です。前回のネパール・パクディンの山の写真は、こちら。
2001年4月、知人に誘われて私はエベレスト街道を歩くツアーに参加しました。わずか8日間という、この手のツアーとしては短いものでしたが、日程どおりにトレッキングを終えることができて予備日もありました。
今回の写真を撮ったのは、トレッキングが終わってカトマンズに戻った日だったと思います。ホテルの部屋で一息ついていると窓の外がいい感じの色になってきました。
そこでカメラを取り出して、おもむろに数枚撮影したうちの1枚です。うまい具合に鳥が入って印象深い写真になりました。
このときは、日本でよくある太陽が丸く見える夕日ではなく、光がボワーっと拡散したような夕景でした。これは、カトマンズの空気が影響していると思います。
空気中のチリやホコリが多いと、光が拡散して、ぼんやりした夕日になります。そして、色も赤味が強くなります。最近の状況は知りませんが、当時はまだ未舗装の道路も多くてカトマンズの町全体が日本に比べると雑然としていました。
海外の夕日で、もうひとつ印象に残っているのがスペインの首都・マドリードで遭遇した夕方の景色です。西日が道路に長い長い影を落とし、やはり日本の夕日とは色味が違いました。
あとで聞くと、マドリードは標高が高くて西側の標高が低い、そして湿度が低くて砂漠に近い気候なのだそうです。そのため、夕日が低い位置から差し込んで長い影を引く。また、空気が乾燥しているため日本とは光の具合が異なるとのことでした。
太陽はひとつ、場所によって光かたを変えているわけではありません。しかし、地上の環境によって夕日の見え方が変わるのは興味深い話だと思います。
地球上では今この瞬間も、どこかで朝日が昇っていて、夕日が沈んでいます。それを思うと、絶景大好き人間としては、いてもたってもいられない気持ちになります。旅に出たい、絶景に会いたい…
撮影場所:ネパール・カトマンズ市内
撮影日:2001/4/21
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