【今週の1枚】アーベントロートの丹沢山塊

山が朝日を受けて赤く染まることをモルゲンロート(Morgenrot)といいます。本来はドイツ語で「夜明け」という意味だそうですが、山では一般に「朝焼け」といった意味になっています。

これに対して、夕陽を受けて山が赤く染まるのをアーベントロート(Abendrot)といいます。今回の一枚は、夕陽に染まり始めた丹沢の山々です。

いわゆる丹沢には複数の頂があって、それらを総称して丹沢山塊といいます。主峰は丹沢山(たんざわさん)ですが、最高峰は蛭ヶ岳(ひるがたけ)です。

この写真は蛭ヶ岳の山頂で撮りました。写真の中で、左側に見えているのが丹沢山です。雲の下にある少し尖った山は、塔ノ岳といってこれも主要なピークのひとつです。

東京郊外に住む私にとって、丹沢は比較的近い山。夏山から紅葉の時期は遠方の山へ行くことが多いため、近場の丹沢へ行くのは晩秋になりがちです。

この写真を撮ったのも11月中旬でした。里は紅葉シーズンですが、標高1500mを超える山の上はすっかり冬枯れの様相です。実際、朝晩はダウンジャケットが欲しいほど寒いです。

しかし、この時期は空気が澄んで、朝夕の光の美しさは格別です。また、塔ノ岳や蛭ヶ岳の山頂から見る富士山も絶品です。

今回の1枚も、夕陽を受けて陰影を濃くした丹沢の山並、地平線に沿って広がるビーナスベルト、夕陽に染まりはじめた雲、これらが織りなす静かな一体感が、得も言われぬ世界観を醸しています。まるで、シュルレアリスムの絵画を見ているような感動を覚えませんか(まさに自画自賛w)。

この写真の撮影に使用したカメラはキヤノンの PowerShot G7X Mark II です。いわゆるコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)ですが、コンデジにしてはやや重くて高価です。

しかし私は、このカメラを使うようになって、特に朝夕は奇跡のようなショットを撮らせてもらえる機会が増えました。以前と同じように撮っているのに、カメラが深みのある感動的な画像を創ってくれるのです。

そのまま撮っても美しい写真を得られますが、露出補正や絞り優先、シャッター速度優先といった一眼カメラ並みの機能も簡単な操作で使うことができます。逆にいうと、できないのはレンズ交換くらい。山用のカメラを検討している人にお勧めの逸品です。

[PR]Amazonの PowerShot G7X Mark II のページへ。
[PR]現行版は、映像エンジン等が進化したPowerShot G7X Mark III です。

撮影場所:丹沢・蛭ヶ岳の山頂
撮影日:2018/11/15

ここへ行くのに最適な地図は、

[PR]この地図をAmazonで見る。

※このサイトには、Google AdSenseから配信された広告が表示されています。
※この記事には、アフィリエイト広告が含まれています。

大山タイトル写真1【大山】伯耆富士の稜線で日本海に飛び込むような絶景

奥多摩の紅葉【今週の1枚】晩秋を彩る奥多摩の紅葉

関連記事

  1. 西沢渓谷の清流

    【今週の1枚】若葉きらめく西沢渓谷の清流

    今回は、初夏にふさわしいさわやかな写真を選びました。といっても、この時期は…

  2. オブジェのような北八ヶ岳の苔

    【今週の1枚】森のオブジェ in 北八ヶ岳

    北八ヶ岳の苔の森、その3枚目です。他の2枚は、以下のリンクから見ることがで…

  3. 箱根駒ヶ岳から見た富士山

    【今週の1枚】空に刷り込まれた富士山

    今回は、ずっと前からこのサイトに載せたいと思っていたけど掲載できなかった写…

  4. 鏡平から望む穂高連峰の夕景

    【今週の1枚】鏡平から望む穂高連峰の夕景

    今回の写真は、ナショナルジオグラフィック誌に掲載されたアメリカの山のような…

  5. 裏磐梯の姫沼

    【今週の1枚】秋色が映える裏磐梯・姫沼

    いきなりですが、山にある池とか沼って美しいと思いますか? 湿原にある池塘は…

  6. 東天狗の山頂とシュカブラ

    【今週の1枚】東天狗の山頂とシュカブラ

    ここは、北八ヶ岳にある東天狗岳の山頂直下です。上の方に、山頂の標識が見えて…

  7. 真っ赤に紅葉した涸沢のナナカマド

    【今週の1枚】世界一の紅葉@涸沢

    世界で最も紅葉が美しい場所といわれるのが、北アルプスの涸沢です。私…

  8. 剱岳の山頂から見た八ツ峰

    【今週の1枚】剱岳の山頂から八ツ峰を見る

    登山者の憧れの山といえば、やはり剱岳(つるぎだけ)だと思います。これに関し…

おすすめ記事
  1. 鳥海山タイトル写真8
  2. 赤岳タイトル写真1
  3. 槍ヶ岳から見た山並
  4. 雨飾山の登山道
  5. 北岳タイトル写真5
  6. 剱岳タイトル写真4
  7. 槍ヶ岳タイトル写真4
  8. 奥穂高岳と涸沢岳
PAGE TOP