この写真は、富士山の八合目付近にある山小屋の前で撮った夕方の景色です。
眼下に雲海が見えるので、下界は曇りですね。その雲に夕日があたって少しピンク色になっています。そして、その上の空にはビーナスベルト。朝夕に地平線の近くが全周赤く染まる現象をビーナスベルトといいます。
左下の三角形は富士山の一部ですが、その上にもうひとつ見えるのは富士山の影です。朝、山の影が三角形に伸びる現象を「影〇〇」といいますが、夕日でも山の影が見ることがあるんですね。
ちなみに、「影北岳」の写真はこちら。
そして上空に漂う何ともいえない形の雲が、この景色に味わいを加えています。なんとシュールな風景でしょう。高い山では、このように平地では見ることがない絶景に出会える瞬間があります。だから登山は止められません。
撮影したのは9月の第1週で、富士山の登山シーズンの終盤です。下界はまだ残暑の時期ですが、富士山の上部は秋というより冬に近い気温です。この写真を撮ったときも、防寒のためにレインウェアを着ていたのですが、数分で凍えて山小屋に逃げ込みました。
今年(2023年)、富士山では特に軽装登山や多くのマナー違反が指摘されました。この写真は穏やかに見えますが、実際は風が強くて気温が低くてかなり厳しい状況で撮影しています。
不十分な装備で富士山に登ったり、登山道の脇で仮眠するのはマナー云々ではなく、命に係わる危険な行為といわざるを得ません。十分な計画と装備で、登山を安全に楽しんでください。
撮影場所:富士山・富士宮ルートの八合目付近
撮影日:2018/9/5
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