【天狗岳】2つの山頂で春雪の八ヶ岳を展望する

天狗岳タイトル八ヶ岳のほぼ中央に位置する天狗岳。東天狗と西天狗があって、個性の異なる2つの山が並んでいる。その双方のピークで雪山の絶景を堪能しよう。

天狗岳タイトル写真1写真1:中山峠の少し上から見た東天狗(左)と西天狗(右)。雪の効果もあって、東は岩の山、西は丸みを帯びた山に見える。(撮影:2020/3/25)

天狗岳タイトル写真2写真2:東天狗の中腹から見た西天狗。このアングルだと穏やかに見えるが左側は急斜面。後方に御嶽山と北アルプスが見える。(撮影:2020/3/25)

天狗岳タイトル写真3写真3:西天狗の山頂から見た東天狗。東天狗が岩々の山だということがよく分かる。対して、西天狗の山頂部は広々している。(撮影:2020/3/25)

天狗岳タイトル写真4写真4:南側の硫黄岳から見た天狗岳。ほぼ中央の薄茶色が西天狗、その右に東天狗、後方は北八ツの山々で、左の奥が蓼科山。(撮影:2000/10/14)

※タイトル画像は5秒ごとに変わります。
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北八ツの盟主にして抜群の展望台、しかもダブル


八ヶ岳は、南北約25kmもある広大な山域の総称です。『日本百名山』ではひとつの山とされていますが、実際は中央アルプスに匹敵するくらい大きな山脈です。

そして八ヶ岳は、ほぼ中央の夏沢峠を境にして南八ヶ岳と北八ヶ岳に分けられます。南八ヶ岳は、北アルプスを彷彿させるような岩稜が続きます。単に八ヶ岳というと、南八ヶ岳を指すのが一般的です。

一方、北八ヶ岳は丸みを帯びた穏やかな山が並んでいます。天狗岳は、北八ヶ岳の中でも最も南側にあって、むしろ南八ヶ岳の山々に近い印象があります。どちらかというと、岩が多くて険しい山です。

八ヶ岳は、雪山初級者に人気の山でもあります。冬には相応の積雪がありますが、日本海側に比べると晴れの日が多く、通年営業の山小屋が複数あるなど入山しやすい条件が整っています。

厳冬期に南八ヶ岳の稜線を歩くには雪山エキスパートのサポートが必要だと思います。しかし、北八ヶ岳の山は比較的難易度が低くて歩きやすいエリアとされています。

とはいえ雪山は雪山、本格的な装備が必要です。この記事のために入山したのは3月後半でしたが、登山道に入ったとたんにガチガチに凍った急坂で12本爪のアイゼンがないと登れませんでした。

また、写真では分かりませんが、中山峠の上に出たあたりからずっと雪山特有の強風が吹いていました。ウェアなども冬山用のものでないと耐えられません。

そもそも、里では桜(ソメイヨシノ)が咲いて春の訪れを感じる時期ですが、山の上はまだまだ冬です。それでも、私のような雪山の経験が浅い者でも登れたのも北八ヶ岳の魅力だと思います。

そそれでは、360°全天球パノラマ写真をご覧ください。以下のサムネイルをクリック(タップ)するとリンク先にある360°全天球パノラマ写真を見ることができます。PCは全画面表示、スマホは横向きもお勧めです。

まず、中山峠を少し上がったところで撮った御来光のパノラマ写真です。朝日の右側に東天狗と西天狗が見えています。


北八ヶ岳の稜線で御来光の全天球パノラマ写真(撮影:2020/3/25)

次に、東天狗の山頂で撮った360°全天球パノラマ写真です。


東天狗の山頂で全天球パノラマ写真(撮影:2020/3/25)

東天狗の山頂で全天球パノラマ写真(山名ガイド入り)

そして、西天狗の山頂で撮った360°全天球パノラマ写真です。


西天狗の山頂で全天球パノラマ写真(撮影:2020/3/25)

西天狗の山頂で全天球パノラマ写真(山名ガイド入り)


天狗岳へのアクセス

エリア:中部地方

この山へ行くのに最適な地図は、

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天狗岳は八ヶ岳のほぼ中央にあるため、たくさんの登山コースがあります。ただし、積雪期は利用できないルートや難易度が高いルートもあります。事前に情報をよく確認してください。

①最短で山頂へ行くなら、西側の唐沢鉱泉から入山して西尾根を歩き、西天狗岳を目指すコース。少し下って登り返すと東天狗岳へ至る。

②積雪期によく利用されるルートとしては、渋の湯から入山して黒百合ヒュッテ(山小屋)へ。そして、中山峠から稜線を上がって東天狗に登る。少し下って登り返すと西天狗へ行ける。車の場合は、渋の湯温泉の駐車場(有料)を借りる。

③積雪期に、唐沢鉱泉から黒百合ヒュッテを目指し、東天狗から西天狗へ行くルートもある。ただし、唐沢鉱泉までの除雪情報が頻繁に変わるようなので事前によく確認してほしい。

④夏沢鉱泉、本沢温泉、硫黄岳などを経て南側から東天狗に登り、西天狗に向かうルートも無積雪期にはよく利用される。ただし、積雪期は難易度が上がるので、こちらも事前にルート状況を確認してほしい。

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