三瓶山(さんべさん)は島根県にある名山で、日本二百名山のひとつ。活火山に指定されているものの、緑に覆われた火口を一周できる楽しい山。
写真1:西側の浮布池から見た三瓶山。左側の大きな山が男三瓶山で、その右が子三瓶山。右奥に見えるのは孫三瓶山の一部。(撮影:2022/6/29)
写真2:孫三瓶山の山頂付近から見た男三瓶山。最も大きくて存在感がある主峰。山頂が広く、北側に島根半島を望む展望台がある。(撮影:2022/6/29)
写真3:男三瓶山から女三瓶山へと向かう稜線から見た女三瓶山。山頂部に、テレビ放送や通信用の電波塔が立っている。(撮影:2022/6/29)
写真4:男三瓶山と女三瓶山の間にある兜山(かぶとやま)付近から見た子三瓶山。右下の小ピークは赤雁山(あかがりやま)。(撮影:2022/6/29)
写真5:同じく兜山あたりから室の内(噴火口)越しに見た孫三瓶山。この稜線を歩いて三瓶山を一周できる。左下は室内池。(撮影:2022/6/29)
写真6:孫三瓶山の中腹から室の内越しに見た女三瓶山(電波塔があるピーク)。右に下がって少し上がったところが大平山。(撮影:2022/6/29)
写真7:国引き神話*で綱だったとされる長浜海岸(薗の長浜)から遠望した三瓶山。主峰・男三瓶山の山容がよくわかる。(撮影:2022/6/30)
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*国引き神話:昔、出雲の国が狭かったので八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)という神様が他所の余った土地を引き寄せて島根半島を作ったという神話。その際、三瓶山と大山を杭にして綱を引き、その綱が長浜海岸と弓ヶ浜になったという。
三瓶山は、まちがいなく中国地方を代表する名山のひとつ
山陰の名山といえば、まずは大山(だいせん)でしょう。中国地方の最高峰だし、日本百名山だし。大山の記事は、こちら。
そして2番手は…、となると難しい。蒜山(ひるぜん)や比婆山・吾妻山といった山もありますが、個人的には三瓶山(さんべさん)を推したいです。カッコイイから。
三瓶山は、意外なことに活火山に指定されていて、現在も火口の一部から少しだけ二酸化炭素が出ているようです。しかし、最後の大噴火は約3600年前で、今は全体が草木に覆われています。阿蘇山や蔵王山のように岩石がゴロゴロした荒々しい感じではありません。
大きな噴火口の周囲に複数のピークがあって、そのピークをつないで一周できます。登山に慣れた人なら、ちょうど1日で歩けるくらいの大きさです。
主要なピークは4つで、最高峰が標高1126mの男三瓶山(おさんべさん)。次が、961mの子三瓶山(こさんべさん)。そして、953mの女三瓶山(めさんべさん)、933mの孫三瓶山(まごさんべさん)と続きます。
これらのピークの間に、太平山(たいへいざん)や兜山(かぶとやま)といった小ピークがあって、すこし外れた場所に日影山(ひかげやま)があります。
火口の中は室の内(むろのうち)と呼ばれ、一面、草木に覆われています。その一角に、室内池(むろうちのいけ)と呼ばれる小さな火口湖がありますが、実際には火口内の低い場所に水が溜まったものだといわれています。
今回は、5つのピークで撮影した360°全天球パノラマ写真を掲載しました。各山の位置関係が分かるように、男三瓶山以外は山名ガイド付きにしています。
※どの写真も、画面左下のTHETAの文字をクリック(タップ)すると、よりワイドな画面で見ることができます。
この写真は、Webサイト『絶景360』の一部です。『絶景360』は、こちら(https://zk360.site)からご覧いただけます。 – Spherical Image – RICOH THETA
男三瓶山の山頂で360°全天球パノラマ写真(撮影:2022/6/29)
まずは男三瓶山ですが、ご覧のように山頂がとても広い。天気がいいと、東側に大山を遠望できます。山頂部北側の展望台へ行くと、島根半島と長浜海岸を見ることができます。山頂部の南側には、室の内や女三瓶山・孫三瓶山を望む別の展望台があります。
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女三瓶山の山頂直下で360°全天球パノラマ写真(撮影:2022/6/29)
次に女三瓶山です。山頂まで行けるのですが、ご覧のように山頂部には電波塔などの通信施設がたくさんあります。そこで、女三瓶山の山頂から少しだけ下がった展望台で撮ったパノラマ写真を掲載しました。三瓶山の全容を知るには、ここがベストじゃないかと思います。
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太平山の山頂で360°全天球パノラマ写真(撮影:2022/6/29)
三瓶山の東側には三瓶観光リフトがあって、登山道を登らなくても火口の縁まで行くことができます。そして、そこから徒歩5分くらいで登れるのが大平山です。ご覧のとおり、三瓶山の主要4座を見渡すことができます。
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孫三瓶山の山頂で360°全天球パノラマ写真(撮影:2022/6/29)
主要4座の中では最も低いのですが、山頂から子三瓶方向へ少し下りると他の3座がよく見えます。
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子三瓶山の山頂で360°全天球パノラマ写真(撮影:2022/6/29)
標高は主要4座の中で2番目ですが、山頂部が平たくて室の内(火口)は見えません。しかし、他の3座と日本海が見えて、主要な4ピークの中で山としての雰囲気が最もいいのが、この子三瓶山じゃないかと思います。
三瓶山へのアクセス
エリア:中国地方
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①三瓶山の登山口は、東・南・西に各1ヶ所、北に2ヵ所の計5つ。どこから登っても、それぞれの山頂部まで急登がある。ただし、東側(東の原)のルートは傾斜が緩くて標高差が少ない。しかも観光リフトがあって、これを使うと楽に火口の縁まで行くことができる。
②火口縁あるいは主要なピークまで登ると、火口を一周する縦走登山道がある。主要4座は、それぞれアップダウンが大きくて傾斜がきつい。ひとつの山を巡るというより4つの山に登って下る感じで、山歩きに慣れた人で1日コース。
③三瓶山の登山で最も容易なのは、東の原から観光リフトで上がって大平山まで行くコース。ここまでなら、登山装備がなくても大丈夫。大平山とは逆方向へ進むと、約20分で女三瓶山に登ることができる。ただし登山道を歩くので、トレッキングシューズを履いて水や雨具など最低限の登山準備をして行きたい。女三瓶山から先は登山装備が必須。
④三瓶山の最高地点へ行くだけなら、北側の姫逃池(ひめのがいけ)登山口から男三瓶山まで往復するのが最短コース。あるいは、西側の西の原登山口から往復してもいい。とはいえ、三瓶山に来て火口一周(4つのピークを縦走)しないのはもったいない。