【雲取山】東京の最高地点で奥多摩と奥秩父の山々を望む

雲取山タイトル雲取山(くもとりやま)は、東京の西端、埼玉県と山梨県との境にある。東京で唯一の日本百名山で、その山頂は東京都の最高所です。

雲取山タイトル写真1写真1:雲取山の展望台として知られる七ツ石山の山頂から見た5月の雲取山。左側の、登山道のあるところが石尾根。(撮影:2017/5/23)

雲取山タイトル写真2写真2:同じく七ツ石山の山頂から見た12月の雲取山。空気が澄んでいるため、山の形も石尾根も鮮明に見える。(撮影:2001/12/18)

※タイトル画像は5秒ごとに変わります。
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山梨側で奥多摩を望み、埼玉側では奥秩父や富士山が見える雲取山。


東京にも2000mを超える日本百名山があります。雲取山の標高は2017m。日本最高地点の富士山山頂に立ってみたいと思う人が多いように、東京の最高地点に立ちたいと思う人も少なくありません。

かつては、埼玉県の三峰山から長い尾根道を歩いて雲取山へ至るのがメインルートでした。しかし、登山口までのアプローチが長いのと、三峰神社の観光化に伴う混雑などの影響もあって、今は奥多摩側から登る人が多くなっています。

JR青梅線の終点・奥多摩駅から雲取山まで一筋の尾根が伸びています。石尾根(いしおね)といって、その稜線に沿って美しくて歩きやすい登山道が続いていまます。ただし距離が長くてアップダウンが多いので、1日で歩き通すのは困難です。

石尾根の稜線上には魅力的な山がいくつもありますが、なかでも雲取山の展望台ともいえるのが七ツ石山(ななついしやま)で、タイトル写真は七ツ石山から見た雲取山です。左下に登山道が見えますが、ここも石尾根の一部で、ヨモギノ頭や小雲取山を経て雲取山へと至ります。

七ツ石山の紹介記事と、その山頂からの展望は、こちら。気持ちいい石尾根の写真もあります。

石尾根は魅力的な登山コースですが、雲取山を目指すなら日原鍾乳洞か奥多摩湖畔の鴨沢、あるいは後山林道から三条の湯を経由して登るほうが楽でしょう。具体的なルートは、この記事の最後のアクセス欄を参照してください。

さて、雲取山の山頂ですが、東京方面または山梨側から入山した場合、避難小屋の横にある岩のピークに到着します。石尾根からアプローチすると、次の写真ように見えるところです。

雲取山山頂1

ここは東京、埼玉、山梨の県境で、いかにも山頂らしい感じです。実際、山梨県の山頂標識があります。まずは、ここからの全天球パノラマ写真。正面は石尾根で、その先に奥多摩の山々が見えます。

以下のタイトルをクリック(タップ)するとリンク先にある360°全天球パノラマ写真を見ることができます。PCは全画面表示、スマホは横向きもお勧めです。

東京、埼玉、山梨の都県境で全天球パノラマ写真(2017/5/23)


しかし、このピークは本当の山頂ではありません。雲取山の最高地点は、避難小屋の脇を抜けて北側に数十mほど行ったところ。

雲取山山頂2

ここに三角点と、東京都と埼玉県の山頂標識があります。また、2017年には標高年記念ということで新たな標識が追加されました。

次の次のパノラマ写真は、雲取山の山頂で撮った午後の風景です。晴れていますが、富士山が雲に隠れていて最後まで姿を見せてくれませんでした。しかし、奥秩父の山々と南アルプスを遠望できます。

晴天の雲取山山頂で全天球パノラマ写真(2017/5/23)


翌朝、日の出に合わせて再び山頂へ。今度は東側に雲が湧いて、御来光を拝むことができませんでした。しかし、遠くに傘雲をかぶったドラマチックな富士山を望むことができました。

雲取山山頂から富士山を望む

この写真の方向に富士山が見えています。以下のパノラマ写真のリンクをクリック(タップ)して画面を開き、それを拡大して探してみてください。

早朝の雲取山山頂で全天球パノラマ写真(2017/5/24)


雲取山へのアクセス

エリア:関東南部・奥多摩

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①JR奥多摩駅から石尾根を歩き、六ツ石山、鷹ノ巣山、七ツ石山を経てへ雲取山へ至るのは魅力的なロングコース。ただし一般的な登山者は、途中の七ツ石小屋で一泊するのが現実的。奥多摩小屋と併設されていたテント場は2019年3月に閉鎖された。ただし2025年の春、同じ場所に「五十人平野営場」がオープンする見込み。

②JR奥多摩駅から鍾乳洞行きのバスで中日原(土日は東日原止まり)まで行き、日原林道を歩いて大クビレ尾根を登る。そして、小雲取山を経て雲取山へ至るのが最短ルートと思われる。雲取山荘で一泊して、翌日好きなコースで下山しよう。なお、このコースは登山道が崩落等で閉鎖されることがある。日原林道は、一般車通行止め。

③JR奥多摩駅から鴨沢西行きか丹波(たば)行きのバスに乗り、鴨沢(かもさわ)で下車。そこから七ツ石山に登り、小雲取山を経て雲取山へ至るのもいい。普通の登山者なら1日で山頂まで行ける。雲取山荘で一泊して、翌日好きなコースで下山しよう。車の場合は、加茂神社の脇から林道を登ったところに村営登山者駐車場がある。

④JR奥多摩駅から丹波(たば)行きのバスに乗り、お祭りバス停で下車。約10kmの後山林道を歩いて三条の湯を目指す。そこから水無尾根を登り、三条ダルミを経て雲取山の山頂へ。丹波行きのバスが少ないときは鴨沢西行きで終点まで行き、お祭りバス停まで歩くことも可能。後山林道は一般車両通行止め。途中の片倉橋まで車で入れるようだが駐車スペースは狭い。かつて林道の終点まで車で入れたころは、このルートを使うと日帰りで雲取山に登ることができた。しかし今は、かなりの健脚でないと日帰りは難しい。

⑤奥多摩湖畔から六ツ石山や鷹ノ巣山に登り、そこから石尾根を歩いて雲取山へ向かうこともできる。日原(にっぱら)から稲村岩尾根を登り、鷹ノ巣山から石尾根を歩くコースもいい。しかし2025年1月現在、稲村岩尾根は登山道崩落のため通行できない。このほか、日原鍾乳洞から北方向に登り、東京と埼玉の都県境を歩いて雲取山へ至ることができる。あるいは、山梨県の丹波山村から飛龍山を経由して雲取山へ至るコースもある。

⑥往年の名ルートといわれる三峰山から雲取山へ向かうコースも健在だ。まず、西武鉄道の西武秩父駅からバスで三峰神社へ行く。車の場合は、三峰駐車場の第二駐車場を利用できる。そこから雲取山まで約10km、片道およそ6時間の行程となる。なお、三峰ロープウェイは2007年12月に廃止されている。

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七ツ石山タイトル写真1【七ッ石山】奥多摩の名峰で雲取山と石尾根を一望する

小雲取山タイトル写真2【小雲取山】奥多摩の樹木に囲まれた癒しの山頂空間を味わう

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