【宝永山】富士山五合目の巨大火口とその先端からの絶景

宝永山タイトル富士山の南東斜面にある、巨大な噴火口と出っ張りが宝永山です。あまり知られていませんが、ものすごい絶景スポットです。

宝永山タイトル写真1写真1:愛鷹山から見た富士山。山頂の右下に雪のない山型が見える。ここが宝永山。その左の大きな穴が噴火口。(撮影:2017/5/23)

宝永山タイトル写真2写真2:丹沢・蛭ヶ岳から見た富士山。左斜面の途中にある、スキーのジャンプ台のような部分の先端が宝永山。(撮影:2017/5/23)

宝永山タイトル写真3写真3:水ヶ塚公園から歩いて登ると四合目あたりでこんな景色に。右が宝永山、噴火口を挟んで左が富士山。(撮影:2017/5/23)

宝永山タイトル写真4写真4:五合目まで上ると、巨大な火口と宝永山を一望できる。左下の人と比べると、その大きさが分かる。(撮影:2017/5/23)

※タイトル画像は5秒ごとに変わります。
※このサイトには、Google AdSenseから配信された広告が表示されています。
※この記事には、アフィリエイト広告が含まれています。



まるで火星みたい、意外に知られてない富士山の絶景スポット。


宝永山(ほうえいざん)と言われても、ピンとこない人が多いかと思います。しかし実は、ほとんどの人が見たことあるはずです。

たとえば、タイトル写真の1枚目。これは南側から見た富士山ですが、よく見ると中腹に大きな穴があるのが分かります。これは、宝永山の火口です。次に、タイトル写真の2枚目。富士山を東側から見ると、左側斜面の途中に段があるのが分かります。この先端が宝永山の山頂です。

写真や映像を含めて富士山を見たことがある人なら、たいてい同時に宝永山も目に入っているはず。しかし、その存在を知らないから気づきません。

宝永山は、江戸時代の宝永4年(1707年)に富士山が噴火したあとです。富士山は何度も噴火を繰り返して大きくなってきましたが、この宝永噴火が最も大きくて最も新しい噴火といわれています。

宝永噴火は約2週間続いて、江戸の街にも火山灰が降り、関東一円で農作物などに大きな被害が出たそうです。噴火の絵図も残っています。もしも今、同じような噴火が起きたら東京は大パニック、日本全体が甚大な経済的被害を受けるでしょう。しかし宝永噴火は、たった300年ほど前に起きた現実です。

さて、宝永山の火口は3つあります。しかし一般に宝永山というと、一番上にあって最も大きい第一火口を指します。そして、その東側の突き出た部分の先端が山頂とされていて、標高は2693mです。

しかし、タイトル写真の2枚目を見ると分かるように、斜面がほぼ水平になっているだけで、盛り上がってはいません。ところが不思議なことに、下から見ても上から見ても、山のように尖がって見えます。

御殿場口あたりから見た富士山と宝永山

御殿場口を入り、登山道を少し進んだ場所から見上げた富士山(右)と宝永山(左)

富士山の六合目あたりから見た宝永山

宝永山の少し上、富士山の六合目あたりから見た宝永山。どう見ても山に見える

富士山の八合目から見た宝永山

富士山の八合目から見下ろした宝永山。黒い部分が火口で、やっぱり山に見える

こうして見ると、確かに立派な山ですね。では、宝永山の全天球パノラマ写真をどうぞ。

※3枚とも、画面左下のTHETAの文字をクリックすると、よりワイドな画面でご覧いただけます。

この写真は、Webサイト『絶景360』の一部です。『絶景360』は、こちら(https://zk360.site)からご覧いただけます。 This photo is a part of the website "zk360.site". The URL of English version is https://e.zk360.site/ – Spherical Image – RICOH THETA

第二火口の横で見上げる宝永山と富士山(2018/9/5)

この写真は、Webサイト『絶景360』の一部です。『絶景360』は、こちら(https://zk360.site)からご覧いただけます。 This photo is a part of the website "zk360.site". The URL of English version is https://e.zk360.site/ – Spherical Image – RICOH THETA

第一火口の中で全天球パノラマ写真(2018/8/19)

この写真は、Webサイト『絶景360』の一部です。『絶景360』は、こちら(https://zk360.site)からご覧いただけます。 This photo is a part of the website "zk360.site". The URL of English version is https://e.zk360.site/ – Spherical Image – RICOH THETA

宝永山の山頂で全天球パノラマ写真(2018/8/19)

2枚目のパノラマ写真で分かるように、巨大な噴火口の中に入ることができます。しかも、ここまでは比較的簡単に行くことができます(アクセス①を参照)。

火口の中から山頂までは、ザレザレの長い登り坂を上がる必要があります。巨大すぎて感覚がマヒし、近くに見えますが蟻地獄のようでかなり大変です。

しかし、登り切って山頂に立つと景色は最高です(パノラマ写真3枚目)。背後に富士山、前方には駿河湾、愛鷹山、箱根の山々、山中湖などを見ることができます。

宝永山へのアクセス

エリア:中部地方・南部

この山へ行くのに最適な地図は、
2024-富士山
[PR]この地図をAmazonで見る。

①最も簡単なのは、バスで富士宮口五合目まで上がり、そこから東側にトラバースするルート。富士宮口から第一火口の縁まで30分前後。そこから火口の底まで約10分。火口の底から宝永山の山頂までは約1時間です。なお、登山シーズン中は車で五合目まで上がることができません。水ヶ塚の駐車場に車を停めてシャトルバスを利用します。

②水ヶ塚の駐車場から須山口登山歩道を歩いて登り、第三火口、第二火口の横を通過して第一火口の縁に出ることができます。コースタイムで約3時間40分です。さらに宝永山の山頂へ行くには、1時間10分ほどかかります。

③先に富士山に登って、帰りに宝永山に寄るのも良い選択だと思います。御殿場口ルートを降りていくと、途中で登山道と下山道に分かれます。下山道を少し下ると、御殿場口へ行くルートと宝永山へ行くルートに分岐します。宝永山に寄ったあと、15分くらい引き返すと御殿場口ルートの下山道に戻ることができます。宝永山から火口に降りると富士宮口へ行くことができます。

④御殿場口から宝永山を目指す場合は、新六合目の先にある分岐を左へ行くと馬の背を経て宝永山の山頂に至ることができます。下山は、御殿場口ルートへ戻ってもいいし、火口に下りて富士宮口へ行くこともできます。

※宝永山の山頂から御殿場口ルートへ合流すると富士山に登ることができます。コースタイムで、お鉢の縁まで約4時間20分。最高峰の剣ヶ峰までは、そこから約30分かかります。

※富士山に登るには相応の体力と準備が必要です。登れる時期も限られます。詳しくは、こちらの富士山の記事を参照してください。

50音順インデックス
エリア別インデックス

富士山タイトル写真1【富士山】日本の最高地点で360°パノラマ写真と御来光の絶景

槍ヶ岳タイトル写真4【槍ヶ岳】憧れの山頂で北アルプス大展望を望む絶景

関連記事

  1. 鷲ヶ峰タイトル写真2

    【鷲ヶ峰】霧ヶ峰の北端で全アルプスを展望する

    霧ヶ峰の北西部にある八島ヶ原湿原。その入口から北の方(湿原の左方向)を見る…

  2. 甲斐駒ヶ岳から見た仙丈ケ岳

    【仙丈ヶ岳】南アルプスの女王の素顔、その山頂から…

    仙丈ヶ岳は、南アルプス北部、北沢峠を挟んで甲斐駒ケ岳と向かいあう百名山で、…

  3. 富士山タイトル写真1

    【富士山】日本の最高地点で360°パノラマ写真と…

    日本のシンボル、富士山。その頂に立ちたいと思う人は少なくありません。富士山…

  4. 三宝山タイトル写真1

    【三宝山】埼玉県の最高峰は三宝石からの展望がスゴ…

    埼玉県と長野県の境にある三宝山(さんぽうさん)は埼玉県の最高峰です。山頂南…

  5. 蔵王山タイトル写真1

    【蔵王山】朝日に染まる熊野岳と火口湖の絶景

    宮城と山形の県境に位置する蔵王山。山頂近くまで車で行けて、日本百名山の中で…

  6. 月山タイトル写真1

    【月山】2つの山頂で夏山の絶景を堪能する

    月山(がっさん)は、山形県のほぼ中央に位置する日本百名山。山頂はちょっと特…

  7. 北穂高岳タイトル写真1

    【北穂高岳】穂高連峰の北端で槍ヶ岳の絶景を眺める…

    穂高連峰には主なピークが6座ありますが、その中で最も北にある北穂高岳。その…

  8. 宝篋山タイトル写真1

    【宝篋山】低山ながら意外に登った感があるいい山

    茨城県の名山として名を馳せる筑波山。その南側にある宝篋山(ほうきょうさん)…

おすすめ記事

  1. 鳥海山タイトル写真8
  2. 赤岳タイトル写真1
  3. 槍ヶ岳から見た山並
  4. 雨飾山の登山道
  5. 北岳タイトル写真5
  6. 剱岳タイトル写真4
  7. 槍ヶ岳タイトル写真4
  8. 奥穂高岳と涸沢岳
PAGE TOP